関西弁護団裁判情報
1.近鉄高架下建物中皮腫被災事件
(事案の概要)
- 被告は近畿日本鉄道株式会社ほか1社、原告は被災者の遺族4名。
- 被災者は、1933(昭和8)年生まれの男性。1970(昭和45)年から2002(平成14)年まで、被告近鉄の関連会社から賃借した高架下建物で文具店を営んでいたところ、同建物の内壁面に吹き付けられてむき出しのまま放置されていた吹付けアスベストの粉じんに曝露した。被告近鉄は関連会社を合併し、損害賠償責任を承継。
- 被災者は2004(平成16)年に悪性胸膜中皮腫により死亡。
(訴訟の経過)
- 2006(平成18)年6月20日、逸失利益や慰謝料等の支払を求めて大阪地方裁判所に提訴。
- 現在、裁判中。
2.旧国鉄鷹取工場中皮腫被災事件
(事案の概要)
- 被告は旧国鉄、原告は被災者遺族ら3名
- 被災者は、1948(昭和23)年生まれの男性。1967(昭和42)年旧鷹取工場に車両検査修繕技術者として配属され、1987(昭和62)年まで鉄道車両の検査修繕作業に従事。同作業従事中にアスベスト粉じんに曝露したことが原因で腹膜中皮腫を発症し、2004(平成16)年5月死亡。
- 2005(平成17)年4月、旧国鉄の業務災害(民間企業の労災に相当する制度)の認定を受ける。
(訴訟の経過)
- 2007(平成19)年8月30日、業務災害補償で支払われない慰謝料などを求めて神戸地方裁判所に提訴。
- 現在、裁判中
3.明星工業石綿肺被災事件
(事案の概要)
- 被告は明星工業株式会社、原告は被災者本人2名
- 原告らは、1948(昭和23)年生まれと1943(昭和18)年生まれの男性。うち一人は被告会社の下請企業に所属し、(1) 1967(昭和62)年7月~1988(昭和63)年12月、(2) 1989(平成元)年~2002(平成14)年の間の短期間、(3) 2002(平成14)年~2004(平成16)年8月の間、JRの工場内において、被告会社の施工するJR車両からの吹付けアスベスト除去工事等に従事し、アスベストに曝露。もう一人は1988(昭和63)年9月から2004(平成16)年2月まで同じ下請企業に所属してJR車両の吹付けアスベストの除去工事等に従事し、アスベストに曝露。
- 原告らはいずれも石綿肺に罹患し、続発性気管支炎を併発し、労災認定を受ける。
(訴訟の経過)
- 2007(平成19)年12月18日、労災では補償されない慰謝料等の支払を求めて大阪地方裁判所に提訴。
- 現在,裁判中。
4.日通・ニチアス王寺工場中皮腫被災事件
(事案の概要)
- 被告はニチアス株式会社(旧日本アスベスト株式会社)及び日本通運株式会社、原告は被災者遺族
- 被災者は1937(昭和12)年生まれの男性。1956(昭和31)年日通に入社し、1997(平成9)年に定年退職するまで勤務。そのうち、1969(昭和44)年7月1日から1971(昭和46)年8月31日までの2年2ヶ月の間、日通王寺営業支店主任として、日本アスベスト王寺工場内においてアスベスト原料・アスベスト製品の搬入・搬出・運搬作業等に従事し、アスベスト曝露にあう。
- 2005(平成17)年2月18日、ニチアス王寺工場内でのアスベスト曝露が原因で悪性胸膜中皮腫により死亡。
- 2004(平成16)年10月、労災の認定を受ける。
(訴訟の経過)
- 2008(平成20)年2月14日、労災補償で支払われない慰謝料ないし日通の社内規程に基づく弔慰金などを求めて大阪地方裁判所に提訴。
- 現在、裁判中。
